スクリバは、ベルツと異なり日記を残さなかった。しかし長男フリッツが日本医科大学でドイツ語の教師をしていた関係で、スクリバが使用した500冊以上の医学書が寄贈され現在200冊以上が日本医大図書館でスクリバ文庫として保管されている。但し非公開のため、2017.1.28日本医大中央図書館のはからいで日本医大昭和41年卒兄英毅 日出雄 薫3兄弟と日本医大で英毅の先輩の山本鼎先生と殿崎正明氏と一緒に見学させて頂いた。山本鼎先生と殿崎正明氏は日本医科大学医史学教育研究会を立ち上げ、日本医大の歴史、済生学舎、野口英雄などにつき詳細に調べ上げた成果を毎年日本医史学会にて発表されている。
スクリバ文庫には、スクリバが持参した当時の多くの医学書があり、中にはスクリバ自身の書き込みと思われる記載もある。明治20年代の東大第一医院のスクリバ外科医局日誌中には、スクリバ門下十哲の一人関場不二彦の当直時 下の写真にある外科のビルロート(胃切除法で有名なBillroth)外科教科書を参考に治療に当たったことの記載もあり。