森島(織田)久代先生(1)
在ニューヨーク日本国総領事館のホームページより引用
Consulate-General of Japan in New York
瑞宝中綬章 平成24年(2012年)
森島 久代 氏 (女性)82歳 コロンビア大学医学部麻酔科・産婦人科名誉教授
元米国国立衛生研究所顧問
受章理由
(1) 産科麻酔学の発展を支えた貢献同人は、産科麻酔学領域の基礎および臨床研究を精力的に行い、妊婦と胎児・新生児に、より安全な麻酔を施す道を切り開いてきた。その傑出した功績により米 国国立衛生研究所の研究費審査常任委員をつとめるなど医師、研究者として活躍し、産科麻酔学のみならず医学研究の発展を支えた貢献。
(2) コロンビア大学の教職者として、後進を育成した貢献コロンビア大学医学部の教職者として昭和43年より平成14年に至るまで、同人は米国、日本はもとより世界からの産科麻酔と周産期医学領域の研究者たちに研究指導と訓練を行い、研究者及び臨床家として育成した。
(3) 日米の産科麻酔学の学術交流を促進した貢献日本麻酔科学会において産科麻酔学の講演を行い、日本での産科麻酔領域の知識・技術の普及に貢献してきた。また、米国においても日本における産科麻酔学の実情を紹介するなど日米の学術的な交流に貢献してきた。
(4) 医学社会における女性の地位向上のため積極的に提言してきた貢献同人は、男性優位の米国医学社会で医学の最先端を歩み、米国女性医師の地位向上の最前線を歩んできた。同人が米国で歩んできた半世紀そのものが米国女性医師の地位向上の歴史であり、また日本の医学社会で働くすべての女性医師への励ましとなっている。
(5) 森島氏の横顔森島氏は東京大学医学部の研究生として麻酔科学領域の研究に従事した後、昭和34年にワシントンD.C総合病院麻酔科レジデントとして渡米。36年にコロ ンビア大学医学部に移り、43年麻酔科学助教、49年同準教授、59年同教授、61年麻酔科学・産科婦人科学教授に就任。平成14年に名誉教授となるま で、長きにわたり産科麻酔学の臨床、研究、教育に尽力し、その発展に貢献した。東邦大学医学部卒、東京大学医学部(医学博士)。